鶴舞公園で生活するホームレスは行政が強行する小屋がけ禁止の看板や、立ち入り禁止の杭とロープにより転居?せざるを得ない状況になっています。実際の所、公共の場所に私有物の持ち込みや、公共場所の占拠は法的にも許されるものではない。ブルーテントは景観を著しく害するしホームレスが居住し、たむろしていると公園に花を見に来た人や、子供達には異様な光景として目に映るだろうし、恐怖すら感じる事が有る。公共の公園を利用する立場のものと、不法占拠して居住するホームレス双方に早急な改善策が必要だろう。
このホームレス問題を解決する行政機関や支援者も社会復帰対策を模索しているが,双方が折り合える接点は見つからず平行線を延長するばかりである。
優秀な人材がいるのだが、考え方にずれが有るのか、社会逃避をしているのか、彼らの生活はどのようなものか、その生活の一部を取材してみました.
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サクラの花も散り果てた4月中旬の朝、桜林の隅にブルーテントが連なっていた。その周りでホームレスがアルミ缶の整理をしていた。花見客が多い時はアルミ缶を売り相当の収入が有ったみたいだ。アルミ缶1kgの相場は100円以上に成ったからです。その高額なアルミ缶の争奪は、生活が掛かっているだけに相当の苦労が有るようです。アルミ缶集めには各自智恵を使うのです。有る人は宴会の行われている近くに自分のゴミ箱を作り、「アルミ缶はこの中に入れて下さい。」と表示をして、見張りをしているだけで缶が集まる様にしているし、又他の人は、宴会をしているグループに接近し、巧みな話術で注目を引き、「宴会が終わってもアルミ缶はそのままにしておいて下さい。自分が片付けますから。」と予約をする人も居るとか。しかし幾つものグループにお願いして回っている間にお酒を進められ飲み過ぎ、アルミ缶の回収どころでなくなったとも聞いています。
公園のホームレスも以前に比べれば人数が大変少なく成りました。その原因として考えられるのは、支援団体の要請や努力等で就業したり、生活保護の受給者になったりして、社会復帰したとも思われます。      H25.4.12.
 
  ホームレスのアパート暮らし
ホームレス状態からアパート暮らしに移行した人達は孤立した状態のままで、精神的な健康度も悪くなっている実態が、日本福祉大のグループによる調査で分かった。
調査は、ホームレス経験が有り、現在は名古屋市内のアパートで暮らす337人から回答を得た。世帯構成は単身世帯が94.2%で、90.7%が生活保護受給者だった。
親しく付き合っている人の有無を聞いたところ、50.5%が「友人・親戚・近所の人とまったくあわない」と回答。週2回以上会っている人は11.2%にとどまった。子供がいる101人のうち、84.8%が電話や手紙のやりとりが「まったくない」と回答した。
精神的な健康度も悪く、注意が必要な「リスク郡」の該当者は63.0%で、一般的な人の4倍に上がった。
日本福祉大のグループでは、「定期的に面会して人とのつながりを増やすような公的、民間の支援が必要だ」という。
 
 
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  名古屋市内のホームレスの人数は、昨年の統計で446人と9年間で四分の一まで激減した。それは生活保護の受給を促進してきた成果がでている。ホームレスが一番望むものは、安心して眠る事が出来る場所だと言う。関係機関や関係団体では、自立支援の為の方策を話し合いながら快適な社会復帰を進めているが、中には人との交わりを苦手とし自分の殻の中に閉じこもってしまう者や、規則で縛られ自由奔放な行動が出来ない事に嫌悪感を感じて居る者もいる。彼らにも自尊心が有り、差し入れや炊き出しまでも拒む人が居る。支援団体では心の融和を目指すが、心を固く閉ざし、会話にさえ応じてくれないと言う。
昨年の生活保護受給者は二百六万人を超え、過去最高を記録した。この生活保護を受給するには、財産を調べられたり、親族の調査もされるので、それを特に嫌っている。そして市の担当者とも折り合いが悪く成る人や、生活保護に頼らず自力で今の生活を維持すると根性の有る人もいる。長いホームレス生活に成りきってしまい、環境を変える事が出来ない人もいる。ホームレスの主な現金収入は、日雇いの仕事ですが、不景気でそれも思うように働けない。そしてアルミ缶収集も1kg80円で、寒い時期はアルミ缶も少なく、目標は1日10kg集めたいが、ライバルも居るので過酷な状況だそうです。彼らの生き方は理解できないが、プライドを持って意気揚々と生きてる人も居る事は確かだ。
 
 
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日向ぼっこ。
 
マージャンをしていました。
 
  この時期の公園は咲いている花が少ないので、各所を回りながら新発見の花は無いかと淡い期待を抱きながら普選記念壇に足を踏み入れた。ここは白梅と紅梅の大きな木が有るので楽しみにしていたのだが、2本の木共に蕾は固く遅咲きの気配がしていた。その木の反対側の普選記念壇の檀上では,ホームレスと思われる人達が日向ぼっこをしていました。そして西の端ではマージャンに興じる人がゲームに熱中している。2月に成ったばかりの日中の気温は10℃を下回っている。この寒い屋外でゲームをしたり日向ぼっこを平気でしている事に驚いた。寝る場所が一定しないホームレスは昼間の気温より遥かに低い夜中の寒さを体験しているので、昼間の気温は平気なのかも知れない。      H23.2.01.  
 
  名古屋市のホームレスは、昨年1月現在で502人となりその数は減りつつある。その原因としては、緊急一時宿泊施設(シェルター)や自立支援センターの開設などが良い結果と成っている。
市は年末年始の無料宿泊所(12月29日から1月7日までの10日間)を開設した。そして173人が港区の無料宿泊所を利用した。無料宿泊所への入所は2001年度の733人をピークに減少傾向にある。
昨年発売したホームレス川柳を300句を載せた「路上のうた」は、思いのほか売り上げが伸びていない。ビッグイシューと共に興味のある方はお買い求めに成っては如何でしょうか?。
 
 
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   ホームレス川柳の本。
12月の中日新聞に、路上生活者や路上生活経験者が作った川柳300句を収録した本「路上のうた」が販売された。出版元は、「ビッグイシュー」と言う自立を支援する雑誌社で、ビッグイシュー日本が八千冊を発行する。東京や愛知など十四都道府県でビッグイシュー販売員約150人が1冊700円で売り、うち350円が販売員の収入になる。
仕事した 給料貰った ああ夢か。     野良猫が 俺より先に 飼い猫に。  酔っ払い 我と添い寝の 駅の床。 鯉のぼり ひらきにしても たべられない。 見てしまう 故郷行きの 高速バス。等です。
 
 

ホームレスの全財産?。

チェーンケースの履歴。
朝夕の冷え込みは厳しいものが有りますが、今日は久し振りに良く晴れ風もなく穏やかな日和に成りました。そんな昼近くの北胡蝶が池の付近で、自転車の横に寝袋を敷いてカセットコンロでうどんを煮ているホームレスがいました。何気なく見ていて目が合うと軽く会釈をしたので、此方から寝袋を見ながら「冬の夜は冷えるから眠れないでしょう。」と言うと、案外そうでもなく眠れるが、何時変な奴が来て殺されはしないかとその方が心配だ!と意外な返答でした。たまに新聞やテレビのニュースでホームレスが急襲され、撲殺や大怪我を負ったと報道される事件が有る事は知っている。屋外で無防備な状態で寝ると言う事は、我々が想像する以上に不安な事なのだろう。火の着いたカセットコンロの鍋の中ではインスタントのうどんが沸騰しながら煮詰まっていた。コンロは昨日拾い、カセットガスは捨てられているものが無いので自分で買ったと言う。うどんを長い時間煮ているのでその訳を聞くと、期限が4〰5年前に切れているので、煮詰めて油を出し、水洗いした後、もう一度煮るのだそうです。古いものは油が痛んでいて体に悪いのでその油を除去し、歯が無いので柔らかくして流し込むという。自分は東北で昭和25年に生まれたので還暦になった。その生年月日は自転車のチェーンケースに書かれていた。その他、大阪、西成、鹿児島、神奈川と書かれていた。今まで行った所を書いて有るのだそうです。途中でタイヤが痛むとタイヤを変えて走ったそうです。そして今年の正月は大阪の友人の所に行き1万円借りると誇らしげに笑い、仲間の中にはシェルターに入ったり、炊き出しに出向いたり、月12万〰13万貰える生活保護を受けて居る者もいるが、自分は人の世話に成るのが大嫌いなのでそんな事はしないと話した。現金は夜缶集めに走るらしい。今はエアコンが完備しているので冬でも缶は出るが、不景気なので良い品物は捨てなくなっていると生活苦を吐露していた。缶集めに出かける時、家財道具?はどうするのだと聞くと、一纏めにして木の根っこに置いていっても夜は人気が無いので持って行かれた事は無いと自慢した。話をしている間に、煮詰まったうどんを水洗いし再度コンロに掛けていた。彼とも長居をしたので帰ろうとすると、又来てくれ・・・話をしょうと誘ってくれた。そして冗談に「食べてゆくか!」とうどんを指し惜別の眼差しをした。
年末まで何度もホームレスが居た場所を見に行ったのですが、大阪へ向かったのか居ませんでした。
               H22.12.07.
 
気温が18度とこの秋一番の冷え込みで、寒いと実感し長袖が必要でした。昨日までは半袖でも汗が滲み出る蒸し暑さとは、打って変わった気候の変動に体調管理が必要と感じました。
そんな寒さを感じる公園の緑化センターの前で、自転車にアルミ缶を満載したホームレスが休憩していた。まず相当収穫が有った事を褒め、アルミ缶の相場は今1kg幾らぐらいか聞くと1kg80円程だと、伸びた髯面に笑みを浮かべながら答えてくれた。これ全部で幾らに成るか尋ねると、2,000円ぐらいには成るだろうと言う、これで2,000円なら悪くない収入ですネ、と問いかけると、これは1日で集めた物ではないので大した事は無いと言う。集める者は毎日夜自転車でアルミ缶回収に60km~70km走り回り、相当の量を集めて来るが自分はそこまで走れない。と笑う。夜それ程苦労するのなら、パートで働いた方が楽でしょうと問いかけると、我々は雇ってくれる所が無いので仕方なくこんな事をしている。と余裕を持った健康そうな笑顔で答えていた。これからの夜は日毎寒くなるので、野宿は大変だと思われる。安定した所に就職出来る事を祈りながら別れました。
   H22.09.24.
 
   食の情報を提供するガイド冊子・・・・。
「路上生活SOSガイド」冊子が完成し4月下旬から炊き出し支援団体等への配布を始める。この冊子は炊き出しの場所や、シェルター等についても案内している。
支援者らつくる団体は、ホームレスが炊き出し場所や時間の情報を得るのが難しい実態や「ホームレスに話しかけるきっかけがほしい」という支援者の声を受け、東京や大阪で配布されていたガイドを参考に名古屋版を作った。
A3用紙を折り畳み、市内18箇所の炊き出し場所の地図と、開催日時や最寄地下鉄駅を一覧にした使い易いものになっています。所持金もなく、住む場所もなくして困窮する場合に市の緊急宿泊所やシェルター、生活保護の利用方法を説明しています。
ホームレスも仲間とのコミュニケーションを取り口コミで情報収集をしていますが、印刷された確実なものがあれば、正確な情報を元に対処できると思われます。
ホームレスも接し方によっては楽しく話をする事が出来ます。以前も話をしていて「炊き出しは誰が並んでも貰えるから、今日は白川公園へ行ってみるか!」と誘われた事が有りますが、生活する最低限の情報は得ているようです。
厚生労働省のホームレス調査によると、愛知県内で今年1月時点での人数は、前年より182人減の747人となったそうです。    H22.04.26.
 
 
  この所寒さも幾分和らぎ過ごし易くなって来た朝、竜が池の方向から台車に空き缶を満載にしたホームレスが下りて来た。顔は髭が長く伸びて、とても綺麗だとは言えなく、しかし目は活き活きとしていた。帽子を深めにかぶり、簡単には人と交じり合う事を敬遠しているような風情でした。鶴舞公園に居るホームレスは十数人ぐらい居るかも知れない。ホームレスと会っても余り顔を凝視しない事にしている。それは相手が正当な解釈をしてくれなく、卑下して見ているのかと取られるのが嫌だからです。台車の相手を一瞥すると以前話をした人かも知れないと思いながら、「沢山集めたですネ」と声を掛けて見た。割とホームレスは気分屋が多く、機嫌が悪いとまともに返事をしてくれないので、まず、ジャブを繰り出してみた。すると以外に明るく高揚した声で、「今日は運が良かった!チョット覗いたら缶が多かった。まさかこんなに有るとは思わなかった。」と満面笑みが溢れていた。「いまキロ60円位ですか?」と聞くと「イヤ!キロ80円だ。」「随分上がったですネ」と答えると人懐っこく笑って首を縦に振っていた。予想外に大量の空き缶回収に成功したのでテンションが上がっていた。チラット見た時目が活き活きしていたのは大量の収穫が有ったからでした。
現在は景気が悪く最悪の状態ですが、景気が良くなり働き易い職業が見つかれば、もっと豊かな生活が出来、家族と共に楽しい家庭を持つ事が出来るかも知れない。  H22.02.26.
 
 
 1月19日は寒気団が北上し、快晴無風の快適な気候でした。お昼前、バラ園を散歩していると、アルミ缶を自転車に満載したホームレスが、缶コーヒーと大福餅で食事をしていました。気分を害するかと思いながら、挨拶をしながら、今、アルミ缶の値段はいくらですか?と聞くと、ジロリと一瞥した後、キロ60円!と答え、オリンピックの頃はキロ150円していた。と残念そうな表情をした。自転車に積んである物は何キロ程有るのか聞くと、7~8kgと言う、アルミ缶は潰さなくとも良いのか?と聞くと、アルミ缶を潰すと騒音公害になり、警察を呼ばれる事も有ると言う。アルミ缶はスチール缶に比べ、潰す時の音は周波数が高く遠くまで響くので苦情が出ると言う。そしてこの収入だけでは生活が大変でしょう?と言うと、今は不景気で日雇い労働も無いので、苦しい生活をしている、食事も取る事が出来ず3日間食べずに居た時は、目の前が霞んで来た。暑さ寒さは一向に苦にならないが1日に1、500キロカロリーから2,000キロカロリーは必要だと言う。しかし炊き出しをしてくれる事も有るのでは?との答えは、毎日場所を変えて炊き出しをしている、今日は白川公園でやるので、良かったら食べると良い、誰でも食べられるからと教えてくれた。それからホームレスにも2種類あり、我々みたいに空き缶等で収入を得ている者と、何もしないで寝て、炊き出しだけを回っている者もある。と話しながら2本目のタバコに火を点けたので、1日何本吸うのかと聞くと、40本ほど吸っている。栄えや、金山、名駅は罰金があり、特に金山が厳しいと社会の事を良く知っていた。そして良い自転車ですネ、と言うと、盗って来た!と平然とした顔で答えた。正直なのか、社会に対しての開き直りか見当がつかない。その後アルミ缶再生の話とか、FRPの話をした。風で大福餅の入った袋が飛ばされた時、走って拾いに行き、自転車に入れた行為は卑下出来ないと再認識した。グループでの行動はしないのかと問うと、人間関係で喧嘩が多いから拘泥しない、この間も殺人が有った。と言う。ホームレスは男の独り者が多く、女は多少年がいっていても就職先があるが男は就職出来ない。日本は単独のホームレスばかりだが、アメリカ、ソ連等は、家族単位でホームレスをしている、日本はまだましな方だと世界情勢も語ってくれた。缶を集める場所のテリトリーはどうですか?と聞くと、それは全く無い、食べ物も以前は良く捨てられていたが、不景気で余らないように作るので殆ど捨てない。と最近の実状を話してくれた。話好きなのか30~40分も話してくれた。そしてお礼を言い離れると、話し疲れたのか、タバコに火をつけ、暖かい日差しの枯れた芝生にゴロリと横になっていた。後1回アルミ缶を集め20kgにしたいと意欲を話していた。
 
     
   1月11日(月曜日)の成人の日の朝、普選記念壇の広場でホームレスが十数人集まりマージャンをしていた。この日は曇り空で風さえ無いものの、気温は十度を下回り相当寒い日でしたが、自分達の趣味には寒さも感じないのでしょうか?後方にあるブルーシートは麻雀卓を保護するものらしく、シートを取ると直ぐゲームが出来るようになっているらしい。このところの不況で就職出来ない人もいるのでしょうが、掛け金は何処で工面してくるのか分かりません。マージャンに掛けないで遊ぶと言う事は有り得ないと思われる。しかし就職出来ないからと、悲観してばかりではストレスが溜まるので、皆で楽しくゲームをしてストレスの発散も、今後の活力源になるかも知れない。  
 
H 2 0
厚生労働省が「ホームレスの実態に関する全国調査」を発表しましたが、愛知県内のホームレスはH20.1月現在、851人で前年同期に比べ17%の減少でした。これは名古屋市で緊急一時宿泊施設(シェルター)や自立支援センターへの入所等を通じて自立が促進されたと考えられる。
名古屋市のホームレスは608人と前年よりも133人減った。これは5年前の1、788人から66%、3分の2の減少で、全国の政令指定都市と東京23区のうち減少率が最も大きかった。減少率は大阪で44%、東京23区で42%だったが、最近アメリカでサブオウライムローンの焦げ付きで、世界的な金融不安の影響で景気は後退局面になっているので失業などで増える可能性が有りそうです。
鶴舞公園に住むホームレスも減少した事が分かる。公園各所に有ったブルーテントはほとんど無くなり、少なくなったホームレスの生活費はアルミ缶集めや日雇をしている。時々話をするのですが、人間的には皆さん素直で人懐っこい。この間もインスタント麺が箱ごと有るから一緒に食べるか?と笑顔で誘ってくれたのですが、少考の末失礼の無いように遠慮しました。                          H20.10.10.
ホームレスの潜在能力発掘・・・・・創作ダンサーへ
こんな報道を目にしました。それはホームレスやその経験者6人がダンサーの指導を受け、創作ダンス公演に向け練習をしているというのです。そのダンスチームは「ソケリッサ」(それ行け!の造語)と言い、二年前「ビッグイシュー」の販売員に声を掛けて始まった。ダンスに台本は無く、思いついたイメージをダンサーに伝えダンサーが各自自由に踊りを考えるのです。
ダンサーの一人、元とび職(68歳)は、「年を取るにつれて雇ってもらえなくなった」と寮を出て、路上生活者になり、家を借りたい願望があり、2年半前から始めるには勇気がいったが「ビッグイシュー」の販売員になった。1年半前仲間に誘われダンスを見た時、できるかも知れないと言う微かな自信が湧いた。このダンスは題だけ言われそれを各人が表現するのですが、最初は表現方法が全く分からず、又人によって同じ題でもその表現方法が違うのでその面でも戸惑った。昨年の舞台後、家に入ることを決め、9ヶ月で8万円を貯め、市に生活保護を申請し、9月に待望のアパートを借りた。路上生活を始めてから6年程も連絡を取っていない実家に連絡すると、仲良しの弟が亡くなった事を知り愕然となった。
幼い頃両親が分かれて以来、61年間逢っていなかった母親にも連絡し、東京で逢った時、長い年月逢っていなかったにも拘わらず、見つけて名前を呼ばれた時は、信じられない愛情の深さに驚愕した。生活保護は雑誌等の売上が増え収入が上がると減らされるには閉口する。
昨年1月の初公演までに6人のメンバーが集まったのですが、6人に参加を促すまでのリーダーのメンバー集めの説得には困難を要し、真心の熱心さに意思が伝わり、投げかけた言葉に予想以上の動きをする事が出来るまでに成長した。
今年の公演は3月15日、16日の昼と夜4回を計画している。社会の型からはみ出した路上生活者が、型にはまらず、思ったまま斬新で自由な動きで、照れずにストレートにぶつけてくるエネルギーは人間そのものを出しています。
社会に迎合出来ない理由は色々有ると思われますが、その方達の中には素晴らしい潜在能力をもった人もいるのです。
建国記念の日の午後,普選記念壇南側でホームレスが集まりマージャンをしていました。この公園には厳寒のこの季節にベンチで布団や寝袋jに包まり寝ているホームレスも何人か見かける事も有ります。中には喘息を患っているのか、盛んに咳を息苦しそうに咽んでいる声も聞こえます。保険証が無いと診察を受けることが難しいので気の毒な思いがしました。この日は比較的暖かく春を思わせる陽気だったのでリラックスした感じに見えました。
この方達の中には、アルミ缶を集めて生活費の一部にしている人もいますが冬の間はアルミ缶が少なく収集に苦労するそうです。消費が多くなる夏には稼ぎも多くなりますが、現在のアルミ缶1kgの買い取り値は130円です。
                  H20.02.11.
日雇派遣業界大手のグッドウィル(GW,東京)が労働者派遣法に違反する違反を繰り返したとして、平成20年1月11日に厚生労働省から事業停止命令を受けた。しかし違法な派遣の実態は「氷山の一角」で、日雇派遣の法改正論議に波及しそうだ。
この日雇派遣労働者はホームレス予備軍となりうる危険性も含まれている。今、「ネットカフェ難民」と言われる人は定まった自分の住居を持たず、働きながらネットカフェやマンガキッサを転々とし、時には宿泊しながら派遣会社に登録し、登録すれば携帯に自分専用のサイトを持つことができ、体が空く時間を予約しておけば、仕事が入る仕組みになっている。日雇派遣労働の会社は携帯やネットを使って、労働者を募る。定職を持たない人の中には、知能が高いものの、コミュニケーション能力が欠如しているとか、集団行動ができないなど、発達障害が有る人は会社からもハジき飛ばされる。昔なら、そういう子は世間が吸収する余裕があったが、効率と利益が最優先される社会では受け入れられなくなった。それに職業意識が非常に希薄で生きるエネルギーも弱い。ホームレスをしている年配の人には、手がけた建造物等を見ながら自慢するプライドがあったものだが、今の派遣労働は恐ろしく単純で、職業意識を持てと言われても持てないのだ。普通は家族のために、社会的ステータスのために、あるいは金の為にと、それぞれ働く目的がある。ところが、自分の生存を維持するためにだけそういう生活をしていると、働く目的を喪失してしまう。
ネットカフェ難民はインターネットを使いたい放題の喫茶店に寝泊りして、社会情勢には精通していると認識していたのですが、公園でホームレスをしている人達と同様に孤立していて、行政やNPO団体が救済活動をしていることをまったく知らない人がいるのです。行政からの救済は本人からの申告が無ければ救済されないのです。高齢化したホームレスは救済団体の手厚い活動によって、生活保護などの救済を受けられますが、若い世代への救済はほとんど無いので、ホームレス予備軍が確実に増加の傾向をたどる事が予測され、行政の適切な対応が望まれる。
"ビッグイシュー”
ホームレスの人たちの自立支援を目的とした雑誌「ビッグイシュー」の販売が名古屋市で始まってから2007年4月15日で一周年を迎える。ホームレスの販売員も支援者も増えつつあるが「他都市に比べて市民の認知度は低い」と関係者はみている。1991年に英国で生まれたビッグイシューは、国内では2003年に大阪で日本版が創刊され、世界各国の著名人インタビューや社会問題を掲載し、一冊二百円のうち百十円が販売したホームレスの収入になる。
現在販売員のホームレスは6人で、販売場所も当初の栄や名駅から、大須や伏見に広がり、街頭販売ではお得意さんを確保し、ある程度の収入を上げるようになりアパートに入居し、職に就いた五十代の男性も居るそうです。しかし雑誌の売上だけで、通常の生活を維持する事は至難の事ですが、お客さんとの日常会話等から忘れていた昔の人間同士のつながりを思い出し、社会復帰に目覚め、身なり等にも気を使うようになり、周囲の暖かい支援も受けホームレスから脱したという。
ホームレスも支援者に依存するばかりでなく、自身が気力を回復することにより必ず開けるものが見えてくるはずである。ホームレスの生活は、寒い時や暑い時、雨の日等最悪の環境で過ごさねばならず、又社会的にも卑下された視線も受け、心身共に究極の劣悪状態に有ると思われる。就職した生活が、ホームレスの生活より悪くなる事は無いのでまず、自立を促したい。
 
ホームレスの夢
   ① アパートへ入りたい。
       (アパートへ入るには敷金や礼金など、借り入れが難しく、
                 大屋さんに拒否されやすいの で、これを克服したい。)
   ②屋根の有る所で寝たい。
       (寒さ、暑さ、風雨、蚊やノミなど防ぐ事が出来るし、襲撃
                される危険が軽減する。)販売していて嬉 い事。
        イ、 お客さんとお喋りが出来る。
        ロ、 常連さんが居てくれる。
        ハ、 差し入れも嬉しいが、クオカードが一番いい。
    自立までの3つのステップ。
   ① 脱路上
      ドヤと呼ばれる簡易宿泊所に泊まってもらう。
   ② 住所を持つ。
      住所確定の為、アパートなどに入居する。
   ③ 就職活動をする。
      住所が確定すれば就職が安易になる。
 
雨の日は雑誌の販売が出来ないので、収入が無くなる。そんな日は中区に有る中区役所でシャワーを浴びる事が出来る。このサービスは通院する路上生活者のみに行っているサービスである。
ビッグイッシューの仕入れは現金でなければならないので、仕入れに必要な現金は必ず持参しなければならないのがプレッシャーになる。
 
 
公園を住所として登録出来るのか?
大阪高裁はH19.01.23.公園を住所と認めた一審判決を取り消し、原告逆転敗訴の判決を言い渡した。
原告は、大阪市北区の公園でテント生活をしているホームレスで、公園を住所とする転居届けを受理しなかった区長の処分は違法だとして取り消しを求めた訴控の控訴審での判決でした。
判決理由として、「テントは容易に撤去できる上、都市公園法上も設置が認められておらず、健全な社会通念を基礎とした住所とはいえない」と指摘したので最高裁に上告する予定である。
判決は、争点だった公園内のテント住所地が住民基本台帳法の住所に当たるかどうかについて「生活の本拠としての実体の有無に加え、形態が社会通念に基礎付けられていることが必要だ」との枠組みを示した。その上でホームレスのテントについて「角材やブルーシートを組み合わせた簡易な構造。容易に撤去が可能で土地に定着していない。都市公園法も私人が公園内に住居を設けることを認めていない」と判断。
ホームレスは公園で継続的に日常生活を営んでいるが、生活の本拠としての実体があるとは認められない」と結論づけた。
新聞に・・・・事件に学ぶ子育て・・・・と題しての意見が載せられていました。
それは、ホームレス連続襲撃事件の一つで昨年十一月に愛知県岡崎市で中学二年生の男子生徒らがホームレスの女性(69)を襲撃し殺害した事件を例として、親が子供に路上生活者に対して「近寄ってはだめ」等と教えると以後子供は固定観念として、ホームレスは通常の人間としてみる事は無くなりさげすみと恐怖の入り混じった目で眺めるようになる。そして「ホームレスなら反撃されない、社会の邪魔者だから何をしてもいい。」等と人間としてではなく下等動物としての感覚で卑劣な行動に出てしまうから親が小さい時の教育に、自分もいつか弱い立場になるかも知れないし、誰をも尊重されるべき人間で有ることを伝えて欲しいという内容のものだった記憶があります。
しかし、今の社会情勢で子供達が大人を信頼して危険は無いものだろうか?理想は人類の相互信頼でユートピアを形成されるならそれに越した事はないだろうが、これは理想で理想とは現実とは異なるから理想とされるのだと思う。
瞬間に相手を判断する場合、まず外観からの情報収集でそれから話が出来れば幾多の情報を得る事が出来るが、誰彼無しに話し掛ける事は無いので、それなりの服装などでの判断になる。子供達を守る為、人間不信社会についても教育しなければならない現状には心の殺伐を覚えます。
救済3原則

1、 住む場所の確保
2、 生活支援の対策
3、 就労の対策
彼らの生活の場所は水が自由に使える処、建物が容易に作れる処、コンビニ等食料に不自由しない処、空き缶(アルミ缶)の回収が容易に出来る処、自分のテリトリーが有る程度確保出来る処、その他etc
身元保証人、現住所が無い彼らに就職の道は開けるのでしょうか?