2003年8月3日       
              

         Numbered USAF Historical Studies

          旧 http://www.maxwell.af.mil/au/afhra/hisstud.htm
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          新 http://www.maxwell.af.mil/au/afhra/wwwroot/numbered_studies/studiesintro.php

                    言語 英語
              
               紹介 
                  1950年代に下記の目的でLWの将官クラスからWW2の作戦や
                  組織に関する情報を収集するプロジェクト活動が進められました。

                  @敗戦国側の主要空軍の記録を公式に整理すること
                  Aその記録を政策立案と実施の責任者に公開すること。
                  B(冷戦の深刻化を踏まえて)
                   ソ連軍と大きな戦争を戦った唯一の空軍の資料を整
                  理し研究すること。

                  本音の作成の理由はBだったのですが、このプロジェクトの
                  結果、著者にKammhuberのようなBig Nameや、Fliegerkorps、
                  Fliegerdivisionの司令官や参謀長クラスが名を連ねて40以上
                  の報告書が作られました。
                  
                  これらは、現在Air University(Maxwell Alabama) 内のThe
                  Airforce Historical Research Agencyに移され、表記のURLで
                  一覧を見ることができます。ページを開いて戴くと下の方に、
                  50番毎に纏めたindexが有りますが、中の150から195までがこの
                  LW関係です。またドイツ語版と英語版があります。
                  
                  申し込むと、マイクロフィルムを1件30$で販売してくれ、日本
                  向けに、注文や発送を数%の手数料で代行してくれる業者を紹介
                  してくれます。
                  
               このマイクロフィルムをどう入手するか?
                  先日うまく入手できましたので手順をご紹介します。
                  @次のアドレスにメールを送り在庫の有無を確認する。私が注文
                  したのはK1026Yでした。
                    AFHRANEWS@maxwell.af.mil

                  A今回はMRS LYNN GAMMAから返事が来ました。
                  B支払いを代行してくれる。 www.bidpay.comに登録し、
                  Loginして支払い金額と自分が使用するカード番号、注文する品名、
                  送り先(つまり自分の住所)を入力します。ちなみに支払ったの
                  は手数料を含んで$32.95でした。bidpayが本当に信用できるか
                  どうか不安なところですが、AFHRAの紹介なので思い切って進めまし
                  た。手続きが終了するとbidpayから確認のメールが来ます。

                  C5月1日に手続きをして、品物の到着は5月22日でした。

                  Dフィルムは直径95mmのリールに巻かれており、黒いケースに
                  入っていました。



                  Eさてこのフィルムをどう読み出すかが次の課題ですが、今回
                  少しトライしてみたので、ご紹介します。
                  使用スキャナーEPSON 9800F(CANON製でも可能だと思います)
                  ドライバーをPCにインストールしてプロフェッショナルモードを
                  選択し、解像度3200dpi(最高)で選択します。
                  その他の設定の注意としては、aふたの裏側についているカバーを外
                  して背景光が当るようにすること、b原稿種類を反射原稿に設定する
                  ことが有ります。

                  (フィルムを読むので透過原稿にしてしまうと、ホルダーに入った
                  決まった位置しか読み込めず、「原稿を認識できませんでした」
                  と言うエラー表示が出ます。)

                  今回は16mmフィルムなので、ホルダー(35mm用等)には入らず
                  ガラス面の長手方向に置きます。写真をご参照願います。少し
                  浮き気味になるので、固定の為に厚紙等を挟んでフタをします。




                  ドライバー画面からプレビューを実行し、プレビュー画面上で
                  スキャン範囲を選択します。
                  画面の幅をぎりぎりに設定して縦方向は5こま程度ずつスキャン
                  しました。)

                  ここまで準備ができれば後は手でフィルムをずらしながら
                  順次スキャンです。上記の設定で1こま当り15秒+α程度ずつ
                  かかります。ファイルは5こまで18mbyte位のBMP形式になります。

                  さて肝心の画質ですが、Photoshop等の画像処理ソフトを用いて
                  白黒反転した後で8倍くらいに拡大し、明るさやコントラスト
                  調整をしてこま毎に最適条件を探して調整してやると、なんとか
                  判読可能になります。しかし条件出しにかなり時間がかかります。
                  後は根気仕事ですが、いかにも古文書を探っているような趣で、
                  家族には笑われるし、自分でも「何でこんな疲れることをやって
                  いるのだろう?」と感じるのは確かです。フー。



                  こんな風に見えます(一こま分)

                  と言うわけで説明は以上ですが、何かもっと良いアイディアが
                  有ったら教えてください。よろしくお願いします。

                  感想
                  参考文献に以前個別に入手したタイトルを書いておきました。この
                  シリーズに関しては以下のように感じます。
                  良い所
                  ※大戦の経緯に対するLWの将官の視点を直接知ることができる。

                  気をつけなければいけない所
                  ※著者によっては自分達はこんなによくやったのだという意識が
                  出ており、「HitlerやGoering、Jeschonnekが余分な口を出さなけ
                  れば全てうまくいったのだ。」と取れる部分がある。
                  ※都合の悪いことは触れていない場合がある(仕方がないか?)。
                  ※かなり記憶に拠り書かれているので年月日に注意が必要。

                  従って鵜呑みにすることは危険なのですが、これでしか分からない
                  内部事情の記載が多く、貴重な資料と言えます。
                  尚、英語版とドイツ語版がありますが、英語版は省略が多いそうで、
                  語学が得意な方はドイツ語に挑戦した方がベターのようです。

                                    
                  尚Air UniversityとThe Airforce Historical Research Agencyの
                  公式サイトのURLを下に紹介致します。興味の有る方はどうぞ御覧
                  になってください。WW2の米空軍の資料など結構面白そうです。

            AU:   http://www.au.af.mil/au/index.html
            AFHRA:  http://www.maxwell.af.mil/au/afhra/

                                                            
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