ミドリシジミ

N e o z e p h y r u s  j a p o n i c u s


Nikon F100 SIGMA 400mm F5.6 APO MACRO SB-80DX
Jun. 2004 愛知県日進市
少し薄暗くなったハンノキ林で、宝石のような翅を
全開にして、縄張りを主張していました
LARGE SIZE 73k
夕刻の薄暗くなったハンノキ林。ミドリシジミが深い金緑色を輝かせながら群飛するその場所は、ちょっとした別世界です。
こんな素敵な別世界が自然界には、実はたくさん存在するのです。

モンゴルや朝鮮などの東アジアの温帯林に分布する蝶で、日本では北海道から九州にかけて広く見られます。

幼虫の食樹のハンノキの仲間の生える、湿地や少し痩せた林に生息する蝶で、年一回初夏の頃に見ることが出来ます。

いわゆるゼフィルスとしては、人里に近い場所に見られる種類で、それだけに生息地の破壊が各地で進行しています。
愛知県の名古屋市に近い丘陵地には、各地にハンノキの生える湿地や谷間がありますが、2005年に開催された、 愛知万博関連の開発により、たくさんの貴重な生息地が失われてしまいました。
"自然との共生"を謳い文句に華やかに開催されましたが、万博会場や、アクセス道路、広大な駐車場の建設のため、徹底的に改変された貴重な自然環境の膨大さにも目を向けて欲しいものです。
先進国ではこれが最後の万国博覧会といわれるような、全く時代遅れの"レジャー施設"のために、人間にとっても貴重なはずの"環境"が犠牲になってしまうのは、残念でなりません。