イチモンジセセリ Parnara guttata

本州の太平洋沿岸から南西の暖かい場所では、最も身近なセセリチョウです。
この蝶も、移動性のある種類として知られており、秋になると、本来の土着地よりも北の地方でも 見られるようになります。
注意して観察していると、一定の間隔をおいて移動して行く集団を目にする事も出来ます。
翅の形や胸の太さからも想像が付くように、飛翔は、"ちょうちょ"というイメージからはちょっとかけ離れた 感じで、羽音を立てながら、目で追うのも難しいほどの猛スピードで飛び回ります。

国外では、中国から南アジアにかけて広く分布しています。

南の越冬が可能な地域では、春から晩秋にかけて見る事が出来ます。
名古屋市内でも、たくさん見られるようになるのは、盆を過ぎた頃からで、 秋も終わりの頃には、人家の庭や河川の堤防に咲く花に、たくさん群がっているのを見る事が出来ます。
幼虫の食草は、各種のイネ科食物で、河川の堤防や河原、耕作地周辺などの開けた場所が主な生息地です。
また、農薬の少ない"安全な"田んぼでも、発生しているようです。


静岡県 水窪町 Sep. 1999
黄昏の頃、川沿いに植えられたシオンの花で。


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