ヒメギフチョウ Luehdorfia puziloi

近縁種のギフチョウにやや遅れて出現するためでしょうか, ギフチョウに比べて少し影が薄い感じですが、美しいチョウです。
ギフチョウより繊細な感じで、飛びかたも少しやさしく、和名ヒメギフチョウは言い得て妙だと思います。

名古屋にすむ私にとっては、ギフチョウほど身近な感じではなく、ちょっとお高い感じのするチョウです。
このヒメギフチョウを初めて採集したのが、左の画像の長野県の産地でした。 ほとんどあきらめていた夕方、小さな沢のある雑木林でヒメギフチョウが片栗にきていたのを見たときは感激しました。 以来毎年訪れていますが、なぜかこの場所では夕方にならないと姿が見られません。

日本と日本海に面した大陸に分布しています。 日本では、中部地方 東北地方 北海道の3地域に分布しており 、基本的にギフチョウの東側にきれいに棲み分けています。

出現期は、ギフチョウと同じく桜の咲く頃ですが、生息地がギフチョウより東になるため、 ギフチョウよりは遅く、本州中部でちょうどゴールデンウィークの頃になります。 生息地や生活もほとんどギフチョウと同じで、食草のウスバサイシンの群落のある、林床が明るく開けた 林に生息しています。


May 2003 長野県
カタクリで吸蜜する雄。


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