アオスジアゲハ Graphium sarpedon

半透明の空色の帯が美しい南方系の蝶。
飛翔はとても敏捷で、大空を雄大に自由に飛び回り、 真夏の青空がよく似合う蝶です。

東南アジア、中国南部、ニューギニアなど南の暖かい地域にいる蝶で、 日本では東北地方沿岸部から、関東以西の暖地に分布します。

初夏から秋にかけて、数回発生を繰り返します。 暖かい地方ほど長い期間見られ、個体数も多くなります。

白色系の花を好むようで、真夏の頃、ヤブガラシの花に集まるのがよく見られます。
幼虫の食草は、各種クスノキ科植物で、照葉樹林周辺の他、 公園 神社などクスノキの植栽された場所でも発生しており市街地でもよく見られる蝶です。

公園などに植えられたクスノキを調べて見ると、以外に簡単に幼虫や卵を見付けることができます。
卵は、新芽に産み付けられており色は黄色、まだ小さい若令幼虫は、若葉の裏に、成長したものは、 葉の表面にいます。
幼虫の小さいものは黒っぽい緑色ですが、成長したものは緑色になります。
それぞれのサイズの幼虫の付いている場所の、葉の色の変化に巧みに合わせています。


Oct. 1998 沖縄県 八重山郡 竹富町(西表島)
海岸の砂浜で吸水する雄。


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